柴犬

柴犬(オス)
体高 39.5cm(38〜41cm)
体重 9〜11s位

柴犬(メス)
体高 36.5cm(35〜38cm)
体重 7〜9s位

毛色
赤・黒・胡麻・白 
(日本犬は、茶の毛色を赤毛といいます。)

  柴犬は、日本犬の中で唯一の小型犬種です。
日本犬の中では最も人気が継続している犬種で、2001年の人気ランキングでは、日本犬で
唯一、12位をキープ。小さい身体の中に日本犬の特徴を充分に備えています。
現在日本で飼育されている日本犬種の8割程度を占めています。
日本犬保存会に出産登録される犬は年間35000頭弱ですが、そのうち8割、というと。
3万匹以上が柴犬なわけで。
ちと古いですが、1998-99年の柴犬の登録件数です。

'98年 日保 30,053頭
'99年 柴保 200頭
'98年 JKC 12,577頭

もっともポピュラーな日本犬、と言うことが出来ます。
最近は、「Shiba」とかいうまんまの名前の雑誌まで出てますね。


◆柴犬の歴史
  今では日本全国で飼われている柴犬ですが、天然記念物に指定された際の
棲息地は「信州・山陰」とされているように、元々は長野・岐阜の山間部、
鳥取・島根の山間部で買われていた犬が原種となっています。
山陰地方の石州犬、作州犬、因幡犬などの系統を「山陰柴」、
長野・群馬などの山間部に存続していた系統を「信州柴」、
岐阜・長野の山間部の柴犬の系統を「美濃柴」といいます。
単独種として比定されている川上犬も、信州柴の一部として数えられたこともありました。

鳥取・島根の犬は現在でもネズミ捕りをすることで有名になったり
しているように、元々は番犬・害獣駆除犬として飼育されていたようで、
外敵に対しての警戒心、攻撃性は他の日本犬同様、高いものがあります。
現在では愛玩犬としての性格も強く、やさしい性格の犬が好まれているようです。
#家の中で座敷犬扱いで飼うと、性格がおとなしくなる、という意見もあります。

「柴犬」という名の語源については、日本語で小さいものをシバという説、
毛色が柴赤だからという説,柴をくぐるのが上手だったからという説、
あるいは、信州の柴村に猟に良い小型の茶褐色の犬がいて有名であったから、
などと諸説があって、定説と成っているものはありません。
どれも一葉では正しいものの、日本全域的に通用するものではないからでしょう。
ただ、岐阜から長野にかけての山間地の猟人の間で小獣猟、鳥猟に使っていた赤褐色の
小型日本犬にたいして、呼んでいた欲称であることは確かです。
ちなみに、英名はブラッシュ・ウッド・ドッグ。
海外でも人気が出始めているので、「Shiba」でも通ようになるかもしれませんね


◆性格と体様
人気が継続しているということは、飼い易いということです。
総体的に頭の良い犬で飼い主の気持ちを読んで行動します。
また、他の中型犬に比べると性格が行動に出やすいのも特徴です。
雄犬と雌犬を比べると、雄は、外へ向かう気持ちが強く、
雌犬は、家族の気持ちを敏感にくみとるやさしい傾向があります。


◆毛色
主な毛色は、赤毛、黒毛、胡麻毛の三種類です。

柴犬は、赤毛が最も多く(80%程度)黒毛、胡麻毛、白毛の順です。
ちなみに、茶色の事を赤というのは平安時代より続いている
呼び方のようです(平安文学などに赤犬の表記があります)。

黒毛は、目の上部に白っぽい四つ目という斑点があります。
胸もとや腹、足の裏側部分と足先、尾の裏側などは、
裏白という白毛で、毛色のコントラストは深味があります。
胡麻毛は、赤毛に黒毛が混ざったもので、
黒毛犬と同様の白毛の部分があり、渋みのある毛色です。
白毛の柴犬も少数ですが存在しています。


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紀州犬
紀州犬(オス)
体高 52cm(49〜55cmの間)
体重 17〜23kg

紀州犬(メス)
体高 49cm(46〜52cmの間)
体重 15〜18kg

毛色
白・胡麻・赤

※画像は生後3ヶ月の子犬です。

◆紀州犬の歴史
紀州犬は和歌山、三重、奈良三県にまたがる紀伊半島山岳地帯において古くから
猛獣犬として用いられてきた犬種です。
主な獲物は猪ですが、その他に鹿、狸、兎などにも用いられてきました。
土地では猪に用いるものを猪犬(ししいぬ)、主として鹿に用いるものを鹿犬、
兎などの小物に用いるものを兎犬と呼んできました。
これらのうち、小型の兎犬は泣きが良いとの理由からビーグル種などとの雑交が行われ、
いち早く雑化してしまったようです。
鹿犬は、速度と持久性が要求されるため、頭部が小さく、頸、四肢なども少し長めで
胸もやや狭く、軽快な姿をしていたものですが、もともと獲物の鹿が少ないために需要も少なく、
愛好家の関心も低かったために紀州犬としての主流から外れてきました。
当然、紀州犬の代表としては猪犬と言うことになります。

  紀州犬保存史に名を残している名犬たちは全て、紀州で言う「一銃一狗」の猪犬でした。
「一銃一狗」というのは猟師一人に一頭の犬で猪猟を行う方法で、山にいる猪に一頭の犬が
周りから吠え込んで逃げださないようしている所に、猟師が静かに寄り込んで仕留める猟法です。
イノシシが巣にいる場合「寝屋止め」、そうでない場合は「吠え止め」と呼ばれます。
猪は犬を馬鹿にして逃げない面があるので、強くなくても(猪に恐怖心を与えてはいけない)、
猪と駆け引きの出来る賢い犬が必要とされます。
  間合いのとり方と吠えつきの技巧があって、漁師が銃を撃つまで、猪を油断させつつ警戒
させつつ足止めする、その知恵と度胸がある犬が「名犬」とされてきました。

  当初は地の犬として「那智犬」「太地犬」「熊野犬」「奥吉野」などの犬種に分かれていましたが、
日本犬保存会設立の際に「紀州犬」として統一した呼称がもちいられました。
今でも、頬が張り丸顔になりやすい(たぬき顔?)三重系と、顔全体から吻が長細い(ゴボウ系?)
和歌山系に分けて呼んだりします(もう呼んでないのかな?)。
また、「狼爪」と呼ばれる爪を残している犬が多いのも特徴でしょうか。

  現在は全国的に一般の家庭で愛玩犬として飼われるようになっていますが、
当然、実猟にも使われています。
  紀伊半島には伊勢神宮があったせいでしょうか、記紀にも「白き犬」の話が載っていたり、
また、高野山を開いた空海を、中国から戻ってきた際高野山に導いたのが「白い犬」だという
説話も残っているそうです。
ところで、紀州犬の熱心な飼育者として知られるのが、作家の近藤啓太郎氏。
氏が著した『犬馬鹿物語』は、紀州犬と暮らす人たちのバイブルとなっているとかいないとか。

◆性格と体様
  普段は地味で悠然としていますが、と言ってもどっしりと太っているわけでなく、
四国犬などに比べて気持ち太め、という程度で、表に鋭利さが現れないだけです。
本来野山を駆け回っていた猟犬ですから、本質的な敏捷性、運動性は非常に高く、
座敷犬やつなぎ飼いなどに向かず、毎日の運動が欠かせない犬種です。

  飼い主への忠実度は抜群です。一方で、見知らぬ人にはまったく慣れず、
外敵に対しては非常に攻撃性のたかい性格ですので、大きくなってから譲り受けても、
なかなかなつきません。

◆毛色
  紀州犬は、ほとんどが白毛でわずかに有色犬(胡麻毛・赤毛)がいます。
白毛が多いのは、イノシシ猟の際に、山間部で猪や鹿などと間違えないようにする為に、
猟師が白毛を好んで残したからです。
銃を使う猟ですから、間違えて銃撃するのを防ぐ為という実用的な理由からです。
  もともと、日本では「白」は白犬や白蛇に見られるように縁起物あつかいですから、そういった
信仰的理由もあるのかも知れませんが。
  愛玩犬として広く飼われるようになってからは、その白さがやはり人気の理由にもなり、
白毛が多くなりました。

毛質はダブルコートで比較的硬く、さわるとざらざらした感じがします。


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四国犬

四国犬(オス)
体高 52cm(49〜55cmの間)
体重 17〜23kg

四国犬(メス)
体高 49cm(46〜52cmの間)
体重 15〜18kg

毛色
胡麻毛(赤胡麻・黒胡麻)・赤・黒・白


◆四国犬の歴史
高知県を主に四国山脈の山間部で保存されてきた狩猟犬のうち、
猪猟向きの「ヰザキ」と呼ばれた犬が元になって血統を固定された犬です。
高知県の幡多郡や本川方面から愛媛県境・・・っていっても、四国の地理に
詳しくないと分かりづらいですね、剣山から石槌山にのびる山岳地帯、四国山脈
沿いの山奥です。産地別に阿波系、本川系、幡多系の3つが存在しています。
この中で飼育地の環境が僻地だったということから、本川系が最もその純粋性を
保存することができたと言われています。

古くは「土佐犬(高知犬)」「土佐日本犬」と呼ばれていましたが、
土佐闘犬とまぎらわしいので、現在は四国犬と呼ばれています。
現在では全国的に一般の家庭で飼われています。
胡麻毛の毛色が多いのと、比較的シェパードに似た風貌のせいか、
素人さんからは、よくシェパードの雑種と間違われるようです(^^;
シェパードとは耳の形や巻尾など、違うとこも多いはずなのですが(笑)
もっとも、最近は彫りの深い(?)四国も増えてきてるみたいです。
愛玩犬としては、こちらの方が人気があるかも知れません。

◆性格と体様
  洋犬で言うとシェパードに似た、彫の浅めの野生的な風貌で、精悍ないでたち、軽快な
歩様の中に隙のない構え、体格もシャープさを感じさせるものが多いのが特徴です。
紀州犬や秋田犬ほどどっしりした感じではなく、狼に似た「軽さ」を感じさせる動きと体躯を
もっています。
性格は家の者には非常におとなしく、従順ですが、外の者に対しては強い警戒心を抱くようです。
紀州犬が飼主以外は家の人でもなつかない場合があるのにくらべると、多少は飼い易いかも。
一方、6ヶ月くらいの子犬の時までは、分け隔て無く人なつこく、おとなしい犬が多いように
感じられます。

◆毛色
  四国犬は、胡麻毛が多く次いで赤毛、わずかに黒毛、白毛がいます。
胡麻毛も、赤胡麻・黒胡麻の二種類に分かれます。
赤毛、黒毛の中には、赤虎、黒虎と呼ばれる紋のものもいます。
当然、ダブルコートですが、紀州犬よりは柔らかめで、毛量も幾分多めです。

  

  

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