日本における犬の起源

 家畜化された犬は、当然ながら人間と行動を共にします。
日本にも、人間の大陸部からの流入に伴って、犬も一緒に日本に入ってきました。

 日本に住むようになったヒトが、どのような起源を持つかについては諸説あります。
しかし、その大きな流れは次のようになります。
 古いモンゴロイド(蒙古型黄色人種)には、「南方系」と「北方系」の2つのタイプがあります。
 縄文時代以前、南方系のモンゴロイドが北に向かって移動を始めます
(当時は小氷河期のため、列島は大陸と陸続きでした)。
長い年月の間に、彼らが沖縄や北海道を含む(樺太や千島もです)日本列島に定住し、
全国的規模で縄文文化を担うようになります

 やがて、弥生〜古墳時代になると、北方系のモンゴロイドが、(朝鮮半島を主に経由して)
大挙して本州に渡来するようになり、彼らの影響を強く受けます。
こうして、南方系と北方系の混血という形で形成された弥生人が、弥生文化を担います。


犬たちもこうしたモンゴロイドの渡来に伴って来たと考えられています。
これが、日本犬の始まりです。
神奈川の縄文時代の遺跡である夏塚貝塚などからは犬の骨が見つかっていますので、
縄文時代から犬が人間の家畜としていたことは間違いありません。

神奈川県の夏島貝塚。
夏島貝塚は世界最古の貝塚であり、
日本犬の起源の古さを裏付ける。
千葉県の飛ノ台史跡公園博物館にある、
飛ノ台貝塚から発掘された犬の骨から
復元された縄文犬の模型


縄文犬

縄文時代は、主に狩猟採集をな生活手段に活動してきましたが、
この狩猟の助手として縄文犬が飼育されていたようです。 
 日本犬保存会創設者である、斎藤弘吉氏は日本各地から出土した犬骨を
調査していますが、それによると、縄文時代早期の犬の大きさは体高36cm〜41cm
ぐらいの小型犬がほとんどです。
 中期以降になると体高46cm〜50cmぐらいの犬もいたようです。
骨だけでは、耳や尾の形は推定できませんが、遺跡から発見された犬の土偶から、
この時代の犬も立ち耳、巻尾もしくは差し尾であったと推定されています。

 こうした犬たちは食用にはされず、約1万1千年前の遺跡、愛媛県の上黒岩陰遺跡
ではヒトと同じように埋葬された縄文犬の遺骨も発掘されています。。

  

   

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